ランク4で製図に落ちてから2回目で合格するまでに取り組んだ勉強法7選【一級建築士試験】

設計製図2年目の勉強法スキルアップのヒント
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26歳の時に2回目の挑戦で一級建築士試験に合格したWindyです。

本日は、私が1年目の一級建築士設計製図試験で不合格になってから、翌年の製図試験に向けて課題発表までの期間に取り組んだことについてお話ししたいと思います。

私は1回目の試験結果が、ランク4で不合格でした。

筆者
筆者

理由は公表されないので推測ですが、恐らく異種用途区画の特定防火設備の書き忘れです

あれだけ休みなく資格学校に通い課題に取り組んで、へろへろになりながら対策をしてきたのに、もう1年同じことを繰り返すのかと。

めちゃめちゃショックで、絶望的な気持ちになりました。

心が折れそうになりながらも、一方で、先の見えない真っ暗なトンネルからいち早く抜け出したい、という気持ちになりました。

筆者
筆者

「何としても2回目で合格してやる」と強く思ったよ

私と同じように、設計製図試験を受けて不合格だった方は、悔しい思いをして「次で必ず終わりにしよう」と決意された方も多いのではないでしょうか。

ただ、「一体何を対策したらいいんだろう?」と途方に暮れることも多いはず。

そこで私が「翌年絶対合格したい」という思いを胸に、2回目の受験に向けて課題用途発表前までの期間にやったことについて、この記事ではご紹介したいと思います。

初めに結論をお伝えしますと、その内容は次の7つです。

製図試験に落ちてから翌年合格するためにやったこと7選
  1. エスキス手順のリスト化
  2. 過去問のエスキス
  3. 法規まとめノート作成
  4. 要点記述の整理と文書データ化
  5. 作図手順のリスト化
  6. 過去問の作図
  7. フリーハンドの練習

設計製図試験の勉強法で悩まれている方、何をしていいか分からない方は、参考になるかと思いますので、ぜひ最後までお読みください。

こんな人におすすめ
  • 設計製図試験で不合格になって悔しい思いをした方
  • 次の年の試験まで何をしていいかわからない方
  • 設計製図試験の対策方法を知りたい方
筆者
筆者

あくまで1人の受験生の個人的な取り組みですが、何かしらの勉強法のヒントになれば幸いです

1.エスキスのやり方をマスターするには手順リストの作成がおすすめ

TO DO LISTのイメージ画像

設計製図試験に落ちてから翌年の課題発表までに私が取り組んだ勉強法の1つ目は、エスキス手順のリスト化です。

リスト化をすると頭の中が整理できる

エスキスで建物の計画をする際には、検討しなければならない項目がたくさんありますよね。

建物ボリュームを決めようとするだけでも、敷地の周辺状況を見て、高さ制限を計算して、外構の要件を確認して…、というふうに、複数の検討項目を押さえて総合的に考えていかなければなりません。

私は1年目の受験時には、あれをやって、これをやって、そうだそれも確かめとかなきゃ…と考えがぐるぐるしてしまうことがよくありました。

そこで私は、自分の頭を整理するために、自分がどんな手順でエスキスを進めているのかを書き出してリスト化しました。

エスキスのリスト化例
  • まず方位を見る
  • 公園や川など敷地の周辺環境を見る
  • 道路付けを見る
  • 課題が集合住宅の年は、ここで住戸の向きをなんとなくイメージしておいて
  • メインエントランスの位置を想定
  • 道路斜線を計算する

リスト化することで、自分がどんな思考回路で検討をしているのかがわかり、頭の中を整理することができました。

筆者
筆者

いつでもどんな問題でも、同じ手順でエスキスを進めることができるようになったよ

リスト化すると検討漏れを防止できる

また、手順をあえて書き出すことで、検討漏れを防止するという効果がありました。

うっかり検討漏れをしていてエスキスの後半になって、

  • 隣地斜線よくよく考えたら見事に当たってるやん
  • あれ、駐車場入らん…外構のスペースどこも空いてないやん
  • 重複距離オーバーしてるううぅ

というふうにぞっとして青ざめることがなくなりました。

くもさん
くもさん

受験2年目は自分でもわかるぐらいエスキスの腕がぐっと上がったよな

筆者
筆者

建物配置はほぼ解答例と一致するようになるくらいになったよ

2.過去問をエスキスのトレーニング教材として活用

製図のイメージ

設計製図試験に落ちてから翌年の課題発表までに私が取り組んだ勉強法の2つ目は、過去の設計製図試験問題のエスキスです。

過去10年分に一通り目を通し、エスキスを行いました。

エスキス手順を確立されることが目的

くもさん
くもさん

でも過去問って建物用途がばらばらやし、法規や採点基準も今と違ってたりするやん。やる意味あんの?

筆者
筆者

どちらかというと自分のエスキスのやり方を確立する目的で取り組んでいたよ

過去問は建物用途が様々なので、自分が詳しくなかったり身近でない用途だと、エスキスをするっと解くのはなかなか難しいと思います。

そこで私は、用途に関係のあるところは気にしすぎないようにしていました。

  • この用途は管理部門にこういった諸室が必ず必要
  • この室は何人収容するためにはこういう計算をして何㎡いるか求める
  • この部屋は二重壁じゃないとダメ、普通は天井高何m確保しないといけない

こういった用途特有のルールや知識は突き詰めないようにして、あくまで自分のエスキス手順を確立させることを目的にしていました。

エスキスを演習して手順リストを改善していく

ひとつ前の項目でエスキス手順のリストを作っていたとお話ししましたが、そのエスキス手順リストの改善と頭に覚え込ませる暗記のために、手段として過去問演習を行っていました。

エスキスを上達させる練習方法

  エスキスの手順リストを作成する
→ 過去問を解く

→ エスキスをする中で、検討が漏れていた項目を手順リストに追加
→ 過去問を解く

→ プロセスを見直し、手順リストの順番を入れ替え
→ 過去問を解く

→ …

このような流れで、エスキスの手順リストを更新し、自身のエスキス力をブラッシュアップしていきました。

筆者
筆者

この過程で自分のエスキスのスタイルを確立していったよ

3.あやふやな法規はまとめノートを作成しよう

勉強ノートのイメージ画像

設計製図試験に落ちてから翌年の課題発表までに私が取り組んだ勉強法の3つ目は、自分がきちんと理解していなかったり、うろ覚えになっている法規のまとめノートを作ることです。

設計製図試験で建物を計画する時には、覚えておかないといけない法規のルールや数値がけっこうあります。

しかも、頭がこんがらがるような内容も多いです。例えば、

  • 高さ制限の勾配は1.25?1.5?5か10か20を加えるんだっけ?
  • 水面があったら北側斜線って緩和できる?
  • 防火区画の扉は特定防火設備?防火設備?
  • 特定道路の容積率の計算式は?

このようにややこしい内容も多く、1回テキストを読んだだけでは覚えきれなかったり、時間が経つと数字を忘れてしまう場合もあると思います。

そこで私は、忘れてしまった時にぱっと見返せるように、法規の内容を整理したまとめノートを作りました。

「この数字いくつだっけ」「これってどうなっていたっけ」と不安になるたびにノートを見返し、知識を定着させるようにしました。

筆者
筆者

一度まとめておくことで、「あれなんだっけ?」と毎回テキストを探して調べる手間を減らすことができたよ

おかげで、試験が近づく夏の時期には、法規以外の対策に時間を割くことができたと思います。

ノートを作るのは時間がかかるので、課題発表前の余裕がある時期だからこそできることです。

4.要点記述の暗記のために解答例の整理と文書データ化を行う

パソコンワークのイメージ画像

設計製図試験に落ちてから翌年の課題発表までに私が取り組んだ勉強法の4つ目は、要点記述の解答例の整理と文書データ化です。

自分だけの要点記述解答文を準備しておく

要点記述の対策としては、資格学校の課題の解答例を覚えるというのが一番手っ取り早いと思います。

とはいえ、要点記述で対策しないといけない内容は計画・構造・設備と多岐にわたっています。

課題用途が発表されてからすべてを一気に暗記し始めるのは、大変です。

筆者
筆者

1年目の受験の時は、作図やエスキス対策に必死で正直記述には手が回っていなかったよ

くもさん
くもさん

無理ゲーよな

そこで、課題発表前の時期は、建物用途に関係なく必要な構造や設備の内容に絞って準備をしていました。

1年目に資格学校に通っていた時の課題解答例を参考に、要点記述の文章を作成し、項目別に整理しておきました。

筆者
筆者

資格学校の解答例の文章が難しい場合は、自分が理解しやすい言い回しに変えたりしていたよ

要点記述の文章を作ったら、それを繰り返し見直すことで暗記をします。

要点記述の暗記には音声読み上げアプリの活用がおすすめ

私は要点記述の暗記には、スマホの音声読み上げアプリを活用していました。

要点記述の文章をパソコンやスマホを使ってWordなどに入力し、文書データ化をしていました。

面倒ですが文書データ化をしておくと、音声読み上げアプリにコピーして読み上げさせることができるので、暗記がはかどります。

筆者
筆者

通勤時などに音で繰り返し聞いていたよ

くもさん
くもさん

音声読み上げアプリは無料で使えるものも多いで

5.作図時間を速くするために作図手順リストを書き出そう

リストのイメージ画像

設計製図試験に落ちてから翌年の課題発表までに私が取り組んだ勉強法の5つ目は、作図手順のリスト化です。

エスキスと同様、作図についても手順を書き出しました。

私は作図がそれほど早くなく、描き上げるのに時間がかかる方でした。

筆者
筆者

いつも3時間から3時間半くらいかかっていたよ

くもさん
くもさん

某資格学校では2時間半を目標に掲げてるよな

どうやって作図時間を短くしようかと考えた時に、私が目をつけたのは、ひとつの作業が終わってから次の作業に取り掛かるまでのロスタイムです。

もちろん「平面図→断面図→細かい書き込み」という大きな全体の流れはわかっていたんですが、

  • 外構
  • 寸法線
  • 防火設備
  • 歩行距離
  • 家具
  • 室名

このへんの書き込みはどういう順番で描くのか、自分の中できちんと決めてなかったんですよね。

だから、例えば寸法線をすべて描き終わったあと、「次何を描くんだっけ?」「あと何を描かないといけないんだ?」と迷う時間が生じていました。

そこで、作図手順についてもエスキス手順と同様、面倒ですがあえてリストに書き起こして文章化し、作図の順序をばちばちに決めることにしました。

筆者
筆者

おかげで法規の書き込みとかの書き忘れが減ったように思うよ

くもさん
くもさん

いつも同じ順番で描けば忘れにくいよな

6.作図のやり方を忘れないようにするには過去問の繰り返し作図がおすすめ

製図のイメージ

設計製図試験に落ちてから翌年の課題発表までに私が取り組んだ勉強法の6つ目は、過去問の作図です。

作図ってスポーツみたいなもので、しばらくやってないとやり方を忘れてしまいますよね。

くもさん
くもさん

その年初めてのプールの授業で、去年泳げてたのに上手く泳げなくなったりしたよな

筆者
筆者

1年空くと「どうやってたっけ?」ってなるよね

そのため私は、やり方を忘れない程度に作図をするようにしていました。

過去問の中で作図量の多い年の問題を繰り返しやっていましたね。

だいたい週1回か、2週に1回くらいの頻度で一式の図面を通しで描いていました。

そして、作図演習を行う中で「この項目は作図の順番入れ替えた方がいいな」と思ったら、エスキスと同様、作図手順リストを更新してアップデートしていました。

毎日でなくても定期的に作図をしていたおかげで、作図のやり方を覚えていたので、課題発表以降はスムーズに演習に取り組めたなあと感じます。

7.フリーハンドで家具や文字を描く練習をする

ノートとえんぴつのイメージ画像

設計製図試験に落ちてから翌年の課題発表までに私が取り組んだ勉強法の7つ目は、フリーハンドで家具や文字を描く練習をすることです。

作図が早くてきれいな人って、フリーハンドが上手なんですよね。

特に家具や外構の目地なんかはフリーハンドの方がさっさと描けて早いし、定規を使わなくてもきれいな線を描けるようになりたいなと思って練習しました。

ひたすら文字とか机を描く練習とかしていましたね。

手書き文字の練習
くもさん
くもさん

ちょっと病んでる感じするけどな…

筆者
筆者

ここまでしちゃうと闇を感じるよね…

フリーハンドの練習は、スケッチが上手くなったらいいなという思いもあって試しに取り組んでみたのですが、このおかげで図面が良くなったかといえば、正直微妙です。

筆者
筆者

結局演習の時は急いでいるからあんまり線がきれいにならないよね

合格に繋がる劇的な効果があったかというと、それは正直なかったように思います。

ただすごく文字が下手で読めないとか、致命的だと感じている人は、この機会に練習してもいいかもしれません。

補足:翌年の課題発表までの期間も勉強をした方がいいのか

勉強のイメージ画像

最後に、そもそもの話になりますが、「課題発表前までの期間も勉強をした方がいいのか?」という疑問に対する私の考えをお話ししたいと思います。

くもさん
くもさん

来年また受けるって言うても、まだまだ先の話やし、勉強始めるんは翌年に課題発表されてからでええんちゃうん?

くもさん
くもさん

(正直疲れたし勉強したくないし)

筆者
筆者

私の意見としては、課題発表までの期間もある程度勉強を続けておいた方がいいと思うよ!

不合格になってから来年の試験までまだまだ先だし、本格的に講座が始まるまで何もしない、という人もいらっしゃるかとは思いますが、

私個人的には結果が発表されてすぐの時期から勉強を継続しておいた方がいいと思います。

理由は正論で元も子もない話ですが、やはりやったらやった分だけ差がつくのが、試験の世界だからです。

息切れしないように直前期ほど本腰を入れる必要はないとは思いますが、ローペースで構わないのである程度勉強を継続しておいた方が力を伸ばすことができると思います。

筆者
筆者

私は予定がない土日に半日ずつぐらい、プラス平日に気が向いたら、ぐらいのペースで勉強を継続していたよ

勉強を継続していたおかげで、翌年の課題発表の時にはコンディションは整っており、体が仕上がっているような状態でした。

課題が発表された以降は、その年の課題用途に必要な知識を覚えて、演習に取り組み、試験本番でトップスピードにもっていけるように調整していた、という感じでした。

筆者
筆者

もはやスポーツみたいだよね…(笑)

まとめ

本日の知恵ノート

製図試験に落ちてから翌年合格するためにやったこと7選

  1. エスキス手順のリスト化
  2. 過去問のエスキス
  3. 法規まとめノート作成
  4. 要点記述の整理と文書データ化
  5. 作図手順のリスト化
  6. 過去問の作図
  7. フリーハンドの練習

本日は、私が1年目の設計製図試験に不合格になってから、翌年の課題発表までの期間に取り組んだ勉強法について紹介しました。

設計製図試験に向けて勉強中の方は、ご自身の勉強法に取り入れられそうな内容があれば、ぜひ参考にして下さい!

コメント

  1. な。 より:

    分かりやすくまとめてくださりありがとうございます!
    参考にさせて頂きます!!

    • WindyWindy より:

      な。様
      コメントありがとうございます!
      参考にしていただけると嬉しいです~

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